6月6日 射手座満月・月食。ソウルジャーニーに向けて鎖を外すとき

射手座月食 占星術・星占い

6月6日 am4:10頃、射手座の満月、半影月食です。

今回の蝕のシーズンは、少しイレギュラーで、6月6日の後は6月21日に蟹座新月(日食)を迎え、さらに7月5日には山羊座で月食となります。約1ヶ月の間に蝕が3度。影響力が強いため、感情の揺れ、強制的リセットや人によっては宿命的な出来事も起こりやすいときです。

ここから特に約1ヶ月間は無理をしすぎず、予想外の展開や混乱に対応できるよう”スペースを空けておくこと”をオススメ致します。

蝕シーズンに経験する何らかの強制力あることは、あなたが生まれる前に設定してきたソウルジャーニーへの軌道修正とも言えるもの。社会全体のデトックスと個人のデトックスが同時に起こるような特別なタイミングです。

この時期に離れていくものがあったならば、それはあなたが次なるステージに進むために快く手放すべきものかもしれない。未来には新たなる出会いや縁が自分を待っているのだ、と捉えることが軽やかに進んでいくための秘訣です。

現在の星の配置の影響下でどんなことを意識しておけばいいか、今の時期を有意義に過ごすためのポイントは何か、星廻りからお伝えできることをシェアしたいと思います。宇宙のサイクルに乗って素敵な時間を過ごしていただけましたら幸いです。

6月6日 射手座満月のこと

月は射手座、太陽は双子座、両者が真向かいに位置し、刺激し合う関係になる今回の満月。

射手座を表すアーキタイプを挙げるとすれば、哲学者、学者、冒険者などですが、これらが共有している基本原理は「境界線を飛び越え、異なる環境に目を向け、視野を拡大すること」です。

冒険者は物理的に自分が接触する国や地域を広げ、学者は知性や理知の領域を広げ、哲学者は事物の根源の在り方を考える、つまりメタフィジカルなレイヤーで世界を広げる。このように自らの世界を広げていくことで生きる意味を探ります。

「遠く遠くへ」「もっともっと」と遥か彼方を目指してきたことがあなたには何かあったでしょうか。その場合、今回の月食では「より善き 人生のために、これまでの何らかの”過多”や”過剰さ”が本当に必要だったのだろうか」という視点で振り返ってみることで必要な手放しが起きてくれそうです。高く掲げていた夢や目標が、実は自分の幸福のためにそれほど必要ではないことを悟るかもしれません。

また、太陽双子座期である今、情報やコミュニケーションの在り方に関して柔軟な姿勢で対応しようという積極的な意志が働いている、と言えますが、ここ最近色々なところから集めてきた情報を俯瞰し、果たして何が真実なのか、外の知識やファクトではなく自分にとっての真実や最善は何なのかと、気持ちが高ぶることがあるかもしれません。内なる直観に耳を傾けることで最適な気づきがやってくるでしょう。

また満月周辺では火星とのコンタクトが強いので、自分がとる言動が意図せず攻撃的なものになってしまったり、怒りゲージが突然爆上がりしたり(!)。かと思えば、火星が海王星とドッキングしつつあるため、やる気やモチベーションの喪失、焦点が定まらず混乱、何らかの敗北感や悲しみを味わうような暗示もあったりします。

金星とのコンタクトで見れば、お金や人間関係に関して一体何が本当なのかワカラン!みたいなことも出てきそうだし、内側で女性性と男性性の偏りが強い場合はしんどい影響を受けるかもですし、というかそんなの言い出したら今の時期なんでも出てきますよ、という感じで、笑。

大事なことは、「ギャー」「ワァー」となったことがあるとして、ソウルジャーニーの軌道修正時期である今、それらは次なるフェーズには持ち越せないものかもしれないんだ、ということです。

現在、自分のコントロール外に放たれてしまっていることのうち、特にこれまで「自分の思い通りにしたい!」とエゴが過度に働いていたものについては、ギュッと握っていたものを手放したとき、つまり「諦めたとき」に大いなる存在からのサポートがやって来るんだ、ということを頭の片隅に入れておくことが役立ちます。

蟹座の水星は牡羊座のキロンと90度。感情的になってつい口にしてしまったことで思いほか誰かを傷つけたり、自分も傷ついてしまったりということがあるかもしれません。しかし、こういう時期こそ言葉という一つの表層面で全てを解釈しない姿勢が大事です。本当は相手が何を伝えたかったのか、奥にある真意は何なのか、愛をもって理解していくことに努めましょう。

今回は火星のハードな側面が出やすいので、一応対策を書いておきます。フラストレーションや衝動性、怒りが湧き上がった場合の対策としてオススメなのは、まず第一に大事なことは復讐精神や意地悪をしたい気持ちは手放す、ということです。やられたらやり返す、相手の挑発に乗ることや正義という名の暴力に踏み出すことは本当に避けたいタイミングなのです。さらなる怒りと悲しみをもたらすだけ。

とはいえ、攻撃心や衝動性の背後にある自分の恐れや悲しさが、本当のところ何に根ざしているのか、を知ることができるチャンスでもありますので自己観察を忘れずに。

火星&海王星は魚座ですから、自分のエゴを満たすために動くのではなく、人を助けるためや慈愛から起こす行動に使うことができれば、ハイヤーレベルの天体パワーが発揮されます。”過度な”アクションには注意なときなので、カッとすることがあったとしてもガンジー的「非暴力・非服従」のスタンスが理想かもしれません。

また、今の不安定な時期を有意義に過ごすポイントとして、心の内を書き出す作業は特に良さげです。太陽双子座期、双子金星が逆行、 ドラゴンヘッドが双子座といったことも関係していますが、何より満月時には天王星と水星がセクスタイルの調和座。

冴えた知性や観察力によって、これまでの自分の枠を超えるアイデアや常識にとらわれない視点での閃きが期待できます。新しいことを実際に始めるには適さない時期ではありますが、物事を全体像で捉えることができる射手座月のエネルギーとも相まって、自分がこれからどの方向に向かいたいのか、キラリとキャッチすることができるかもしれません。

現状が大変だとしても、適度な楽観性をもって力を抜いておくことが、直観を得ることに繋がります。そのためにも書きながら考えること、思いついたことをメモしておくことが役立つはずです。

また、火星の暗面(衝動性や怒り、攻撃欲)が出てきそうなときの別の対策としては、スポーツやエクササイズ、ダンスやカラオケなどのアクティブな活動で健全にエネルギーを発散しておくこと。”魚座”の火星ということにこだわるなら、アート系の創作活動にエネルギーを注ぐ、ヨガなどのフィジカルかつスピリチュアルな活動に燃えるのもgoodです。

人間関係に関すること

射手座月食

人間関係に関することに注目したい今回の満月。プライベートにしろ、ビジネスにしろ、これから誰と共に何をどのようにやっていくのか、今回のタイミングで一つのアンサーなるものが何らかの形で出ている可能性があります。

(金星火星の角度的に「Love」にまつわる関係性に焦点がいきそうな感じもありますが、もちろんこれは人によります。)

既にパートナーがいて共に活動している場合は、自分たちがどんな目的地をこれから目指していくのかビジョンが何となく見えることもあるかもしれません。とはいえ、まだはっきりとは見えていない感じだとも思いますが。

もしくは、もう少し解釈を広げて「自分はこれと共に生きていく」と決めた相棒のような存在やモノをパートナーとして捉えてみるのもアリです。

要は、自分が何と繋がれば存分に活かされるのか、どんな人やモノと共にいればイキイキするのか、そして自分以外の何かと繋がった先でどんな世界を創っていきたいのかを、過去を振り返りながら思い描いていただきたい、という感じです。

太陽、金星、月、火星、海王星らによって形成されるTスクエアという緊張感に満ちた配置は、私たちの現実世界に明瞭な形で出来事が浮上する可能性を暗示しています。

何らかのアンサーが出るかも、ということは見方を変えてみると、水面下で既に存在していたパートナーシップにおける歪みが表面に浮上しやすいときだ、ということでもあります。

場合によっては今回の月食あるいはこの夏の蝕シーズンで非常に重要なターニングポイントを迎える方もいらっしゃるはず。一つの形が終わりを迎えることは、必ずしも物理的な”離別”を意味するわけではありませんが、関係性がこれまでとは違うステージへと移行することを感じるかもしれません。

先日逆行中の金星に太陽が重なりましたが、逆行金星にとってこの重なりは重要なコンタクトでした(6月3日)。現在の金星逆行期に特にパートナーシップ・人間関係における見直しや振り返りを意識的あるいは無意識的にあなたが行ってきたとすれば、きっと今頃、たとえ相手が同じ人であっても、あなた自身以前とは同じような視点で相手を見ていないはずです。金星逆行を経て、相手への捉え方が変わってきているのではないかと思います。

そして先日迎えた太陽との重なりによって、ここ最近の金星逆行の反映として内面で行ってきたであろう対人関係にまつわる内省や探求に”光が当たる”新しいスタートのような通過点を経験しました。

お相手との関係性において自分の内側でどんなことが「再定義」されていたのか、自覚をもって認識できたり、クリアになることがあったかもしれません。

あるいは対人関係以外のことももちろんあります。仕事、お金、家族、趣味などエリアは人それぞれですが「自分にとって大切なこと」がクリアになった、ということが何かなかったでしょうか?

金星と太陽の重なりは、「自分は何が好きなのか」「何にトキめくのか」「何を大事にしているのか」といった自己の価値基準をあなたに自覚させるタイミングとなった可能性を含んでいます。

6月25日まで金星逆行は続きますので、太陽とのドッキングを経た今、これまでの内省モードで得た自分の中での発見や洞察を誰かとシェアしたり、あるいは直接相手と話し合うことになるかもしれません。そして、金星の逆行が終わる今月下旬にはここ最近で刷新された理解や洞察、そして”ニューバリュー”をベースにして、何らかの形で状況が”前に進む”ことを実感できるのではないかと思います。

信念という名の束縛から自分を解放しよう

月食であることを考えると、人間関係のみならず今浮上している問題はカルマ的に繰り返されていたことである可能性が高く、ある意味宿命的なもの。「(これまでのパターンを)そろそろもう終わらせようよ」というタイミングでもあります。

射手座のドラゴンテイルが示すものとして、”自分の信念体系に拘泥してしまうこと”が挙げられます。あなたがこれまで大事にしてきた信念「私はこうあるべし」「〇〇はこうあるべし」など何かしら誰でもお持ちだと思いますが、この月食付近で「それって実は要らなかったよね?」「自分を、相手を、苦しめていただけだよね?」と思わせるような流れにきているならば大チャンス。手放しへのゴーサインだと言えるでしょう。

「仕事とはこうあるべし」

「妻とは/夫とはこうあるべし」

「人生とはこうあるべし」

「家族とはこうあるべし」

「結婚とはこうあるべし」

「教育とはこうあるべし」

「恋愛とはこうあるべし」

自分なりの哲学や信念は、方向性をもって人生を生きるためには必要なものです。ですがその一方で、本来自由に新しいアイデアを取り入れて軽やかに循環させていけるはずの人生が、自分で気づかぬうちに堅苦しく独善的なものになっていることがあります。

相手の理解をすっ飛ばして自分のこだわりを押し付けていなかったか、一方的な視点で物事を見ていなかったか、じっくりと自分を観察してみましょう。相手の考えを知るために質問を積極的にすることや、あなたが信念をもって取り組んでいることに関して新しい考え・新しい経験を迎え入れることは、あなたの魂を進化させる”開眼・開運”へと繋がるでしょう。

ということで、今回の記事は以上です!

それでは、あなたが素敵な射手座満月の日を過ごすことを願って、

本日はこのあたりで。

(星廻りは少々ハードですが、射手座の月らしくカラッとした曲で!)