これからの新しい働き方と価値観。次世代の成功者が大切にすること

ピョートル氏「ニューエリート」 ブック

ここ数年、副業解禁の動きが広まりつつあります。

これまで以上に、理想のワークスタイルを実現できる可能性が拡がる予感がしている人も多いのではないかと思います。

働き方が多様化していくこの時代に、人生を創造するためには何が必要なのか、、、

そんなことを最近よく考えていたのですが、働き方に関するとても素敵な本を先日読んだのでシェアしたいと思います。

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ビジョン、ミッション、パッションをもつこと

ニューエリート』の著者ピョートル・フェリクス・グジバチ氏曰く、これからの時代をリードする人材は「こういう世界を描きたい」「こういう世界を見たい」という確かなビジョンをもっている人だということ。

ビジョンは実現しやすいかどうかよりも、実現しようとする意志の強さが重要です。ビジョンを実現したいというエネルギー(パッション)があれば、賛同する人は必ず現れます。ビジョン、ミッションが明確で、それを実現させるためのパッションを持っている人は、確実に結果を出します。

ビジョン、ミッション、パッションをもつことで私たちは自己実現をしていくことができるのですね。そして、自己実現の中で「楽しみながら」働くスタイル、それが「新しい働き方」であり、人生や未来を創造していく方法だということです。

新しい働き方を楽しむ2つの基準
仕事で自分が出しているアウトプットにプライドがあるか?

まず、自分が関わるサービス自体に価値があると思えること、そして、それに携わる自分を誇りに思えることが大切。その要素がなければ、日々のスキル向上や持続的に成長していくことが難しくなります。

・アウトプットを出すまでのプロセスを楽しんでいるか?

クリエイティブにアウトプットすること。アウトプットに価値があれば、そのサービスを受け取った相手から感謝してもらえるようになる。どんな仕事をしていたとしても相手の笑顔や喜びを実感できれば、それがそのまま本人の充実感となります。

この二点を現在の仕事で全く感じられていないとしたら、仕事という側面から自己実現をできない可能性も出てきます。やりがいや楽しさはそれほど大事なのです。

そして、現在の仕事で自己実現を達成できそうにないのであれば選択肢は二つに一つです。

今の仕事のやり方を変えるか、仕事そのものを変えるか。

さて、あなたはどちらを選びますか??

今の時代の成功とは?

ビジネス地区

昔の成功の定義は単純に「どれだけお金を持っているのか」というものでした。持っている資産は概ね住む家の広さに比例しており、どれだけ多くのお手伝いさんを抱えるのかがそのままその人のもつ社会的パワーになっていた時代もあったほどです。

時代が変わっても、富裕層は常に存在するもの。富裕層が消費するモノの種類やライフスタイルは時代と共に変化してきたものの、「富裕層=成功者である」というイメージは長い時間をかけて定着してきたと言えます。

ただ、現代はそのイメージが揺らぎ始めている時代でもあります。「豊かさ=お金」だけではないと、多くの人が感じているのではないかと思います。

ピョートル氏が定義する今の時代の成功とは「持続的に成長していることに加えて、選択肢があるかどうか」。今のところ、選択肢の多さは時間とお金に比例しているといえますが、未来を考えた時には新しいサービスのさらなる出現のおかげで「お金がないからできない」とか「時間が足りない」という課題がベースの部分では解決されていくはずだからです。

そして、そんな新しい時代における成功者は次のような人だとピョートル氏は言います。

  • 大きな問題を解決できる人
  • コミュニティを作れる人
  • 社会貢献をしている人
  • フォロワーが多い人

まだ見えていない課題を先読みし、解決しようとする中で、人を巻き込み、皆から支持されることで結果的にお金が集まってくるサイクル自分の時間を使って正しい道に集中している人、そこでインパクトを生み出せる人が成功者だといえる。

では、このような次世代の成功者になるために、私たちは日頃からどのようなことを心がけるべきなのでしょうか。新しい時代の働き方、そして新しい成功者であるためであるために、ピョートル氏が提案する要素をみていきましょう。

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1. つねに学び、自分をアップデートする

学び

仕事に限らず、自分自身を成長させるためには日々の学びは欠かせませんが、これからはますます学びにお金を投資する人が増えていきます。

TEDのように無料で学べるサービスもあれば、少額で体系的に専門分野を学べるUdemyやSkillshareなど私も日常的に利用していますが、本当に便利なサービスがたくさんありますね。

そしてピョートル氏はアフターファイブという仕事時間の枠の「外」で学ぶのではなく、仕事の中で直接学びの要素を取り込んでいくことを提案しています。

「インパクト」と「学び」で仕事を選び、プロセスの中でスキルや生産性を高めていく

「インパクト」とは、同じ時間で生み出す価値を意味します。自分が抱えている仕事を、このインパクトと学びの大きさでそれぞれ仕分けをしていきます。「インパクトが大きく、学びも大きい」「インパクトが大きく学びは小さい」「インパクトは小さく、学びは大きい」「インパクトが小さく・学びも小さい」の4つに分類します。

そして以下のように取り組んでみましょう。

  1. インパクト大・学び大 → 優先的に力を注ぐ
  2. インパクト大・学び小 → 極力人の力を借りて行う。
  3. インパクト小・学び大 → 自分への投資として、一定の割合で取り組んでおく
  4. インパクト小・学び小 → アウトソーシング、クラウドソーシング、自動化する

このような感じで自分の中で仕事の仕分けをしておくことで、仕事の中で常に学び続けられるスタイルをキープできるようになります。

例えば語学はすぐに結果は出ないので、即効的に生み出す価値としては低いですが長い目でみると得られる経験の価値が高いので3に該当します。4は自分の専門外としての経理や事務作業などですね。

ピョートル氏の考えだと、仕事の3〜4割をマネタイズして、6〜7割を近い将来の土台を作るための投資にあてるのが理想とのこと。投資への割合が高くしていこうということです。

その道のプロに会うためにお金を使う

ビジネスを学びたいなら、実際にそのビジネスで成功している人に接する機会を作るべきです。その道のプロから学んで実践していく。これが最も効率的な勉強法だといえます。

そして会う機会を得たら、その人の価値観や、これまでの人生の歩み、成功した理由、失敗経験やその際に学んだことなどをどんどん質問すること。そうすることで、投資した時間・お金が実際に自分の学びへとつながります。

また、師匠をたくさん持つことで、思考停止を避けるよう気をつけたいところ。師匠は絶対的な存在である必要はなく、特定の人に限定しないことで学びのアンテナの感度が増すからです。

得た情報は「自分化」して、翌日すぐに活かす

「ピョートル流情報収集術」として、グーグルアラートとグーグルトレンドが挙げられています。

目的とす情報に関して詳しそうな人を見つけて、その人の意見を実際に聞いてみたり、さらに詳しく教えてもらうようにします。詳しい人に聞くことで、新たな視点や情報が得られることができますね。

そして次が一番大事な部分ですが、得た情報を「自分化」するようにすること。

メモをした内容は、空き時間などに見直すこと。そして、「なぜ、この記事に心を動かされたのか」「自分の考えや理論とどのような関係があるのか」を考えること。

得た情報は、見直し、自分化した上で行動・実践していくことではじめて意味を持つのです。

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2. 決断は直感で。早く動いて結果を出す

直感的決断

何事も決断しなければ行動につながりません。行動がなかれば、現実に変化を起こすことはできません。常に変化し続けるニューエリートにとっては、決断し続けること、しかも「素早く」下すことが非常に大切です。

小さなきっかけは偶然にやってきますが、その小さなきっかけが後々大きな変化や結果に繋がることが多い。そしてきっかけをつかむこと、タイミングを逃さないためには決断の速度が求められます。

素早い決断を行うために「直感を使うこと」をピョートル氏は提案します。
直感で決断するメリットは、なんといっても素早く行動できること。

普段から直感派の人は、見切り発車を注意するべきなのですが(私はこちらのタイプ、笑)、普段ロジック型の人には直感で素早く決断する習慣を取り入れていくようにしましょう。検証しすぎたり、疑いすぎることで、どんどん時間は過ぎていきます。迷っている間に出来ることもたくさんあるはず。まずは実践してみてその都度調整していく方法もありだということですね。

直感のセンスを磨く2つの方法
・小さな失敗をたくさんして経験を積む
決断した時点では、正しい決断なのかわかりません。あとから振り返って初めて、その決断が正しかったのかどうかが検証できます。そのためには小さい失敗を経験して直感力を磨く必要があります。そして、何かを成し遂げるには、いつだって、早く小さな失敗を繰り返すしか道はないのです。

・環境を変えて潜在意識を刺激する
クリエティブな仕事において、リラックスした環境が最もインスピレーションを得やすいと言われています。自分がリラックスできる刺激のストックを増やし、潜在意識を開かせることで、直感が鋭くなります。

3. 四つの自己エネルギーを管理する

エネルギー

元Google社員だったピョートル氏は、実際にGoogleで実践されている自己エネルギーを管理するための研修内容を紹介されていました。その研修においては、人間のエネルギーには下記の4つのレベルがあるとされています。

(1)体のエネルギー
(2)感情のエネルギー
(3)集中のエネルギー
(4)生きることの意義からくるエネルギー

それぞれのエネルギーのレベルを整えていくことで、イノベーティブな仕事が可能になります。

身体の調子に直結する睡眠、食事、飲酒などの習慣を整えることがまず大前提です。そして体の調子が整えば、日々の生活や仕事がエネルギッシュになります。生活や身体の調子が整うと、怒りの感情やネガティブ思考などの対して自己コントロールがしやすくなるので、建設的な行動が取れるようになります。

また、集中力をつけることで、フロー状態を意識的に作り出し、ベストパフォーマンスを発揮することができます。そして最後に、自分が何のために生きているかを自覚することで根本的なパワーと充実感に満たされます。

これらの自己エネルギーと上手に向き合い管理していくことで、仕事という限られた環境だけでなく、人生全体を全能的に生きることができるようになります。

この4つのエネルギーについてはピョートル氏の別の著書『Google流 疲れない働き方 やる気が発動し続ける「休息」の取り方』でさらに詳しく紹介されているので、参考にしてみてください。

この本の素敵なところ

本書のベースになっているのは、ピョートル氏のこれまでの「経験」です。恵まれてはいなかったという環境から抜け出して、自分の力で現在のポジションにたどり着いたという事実にまず注目したいですね。文章もとても読みやすく優しい口調なのに、その一つ一つに強い説得力があるのはピョートル氏の人生経験に基づいたゆるぎない信念や生きる姿勢があるからこそだと感じました。

新しい働き方を模索中の人、仕事を通して自己実現をしていきたい人におすすめの一冊です!