5月7日 19:46頃 蠍座満月を迎えます。
満月は普段よりも気持ちが高揚しやすいときですが、今回は水サイン(感情)かつサソリ(ディープ)のため感情の深度が強まります。自分自身の内面の深い部分と接触し、大きく揺さぶられることがあるかもしれません。
蠍座が「変容」で、満月が「成就」ということを考えれば、「自分はもう変わったんだな」とある種の達成感を味わう人もいるでしょう。古いパターンから脱却し、この非常事態の最中に自分の人生のステージが変わってしまうような(良い意味で)、結果的には自己価値をグッと引き上げてくれそうな可能性を秘めた今回の満月。
現在の星の配置の影響下でどんなことを意識しておけばいいか、今の時期を有意義に過ごすためのポイントは何か、星廻りからお伝えできることをシェアしたいと思います。宇宙のサイクルに乗って有意義な時間を過ごしていただけましたら幸いです。
目次
5月7日 蠍座満月のこと
月は蠍座、太陽は牡牛座、両者が真向かいに位置し、互いに刺激し合う関係になる今回の満月。
蠍座の月のもと私たちに反映されるものとしては、深く何かに没頭することで意識の変容が起こったり、自分以外の”何か”(人or見えない存在etc)から物質的あるいは精神的に何かを享受したり、物事の背後に潜んでいたものが明るみに出る、裏にある真実を洞察する、といった少々アングラ感(?)が漂う感じです。
普段は隠されている、あなたの内にあるどちらかと言うとダークなもの(トラウマ、コンプレックス、はたまた身体の不調等)がオモテに浮上しやすいタイミングですので、少々キツイかもしれませんが然るべき”浄化”や”手放し”が可能になる絶好のチャンスでもあります。
月は私たちの無意識に「反応」を起こさせ、気分や感情を作り出します。蠍座の月のもと、私たちの感度が上がりそうなものとしては
- 物事への洞察力/真実を見極める力
- 相手と、対象と、深く関わる沈潜力
- 外部から何かを享受する継承力
などです。共通することは「密接な関係性を経て、自分を変容させること」だと言えるでしょう。また遺産・相続やその他の不労所得をはじめ「他者が生み出したお金」を受け取ること、あとはセクシャルなことも、オモテとウラで言えばウラの世界=サソリ座領域です。このあたりに関して何らかの「成就」が起こる可能性もあります。
ホロスコープをご自分で読む人は、月と太陽がどのハウスで軸を形成しているかを観察することでも、自分にとっての浮上ポイントが何なのか、ヒントをもらえるかもしれません。
満月は物事が”満ちる”タイミングですから、実際に何かが「やって来る」「手に入る」というフェーズ、あるいはこれまで覆い隠されていたものに光が当たる(=「何かが明らかになる」)、というフェーズ。
これは視点を変えると、いわゆる「シャドーサイド」から貴重な気づきを得られるときでもあるので、下記のようなことがご自身の現在のテーマになっている場合は要注目です。
- 経済的な心配事(誰かに依存していたり、自分自身で価値を生み出せないという恐れ)
- あらゆるトラウマ・コンプレックス
- 支配力、独占力など、”強いパワーを持ちたい”と思う欲求
- 何らかの”真実”や”事実”から目を背けている(隠し事、秘め事)
- 自他に対して「許せない」と思っていることがある(執着、嫉妬、恨み)
- 自他に深く関わることへの恐れ/他者に”侵入”されることのへの抵抗感
どのような膿出し(!)があるかはもちろん人それぞれですし、特に何もなく太陽牡牛座期らしく穏やかに過ごす方ももちろんいらっしゃるかと思いますが、いずれにしても、深部や暗面で本領発揮するサソリのエネルギーに共鳴して自らを脱皮させたいのであれば「ウラ面の自分を受け入れること」がポイントになるだろうと思います。
また、内に潜んでいる感情を解き放つという意味で「泣ける映画」を観て、涙を流しまくってスッキリするとかもオススメですね。
外から見えなくても、他者には気づかれなくても、あなた自身が「あなたの深層心理」や「隠してきた何か」を受け入れることで、必要なディープヒーリングがもたらされるでしょう。
セッションを通して実感していますが、心の内にあることを開示することでご本人のデトックス(心身が軽くなる、実際に運が良くなる)が起こります。これは普段の生活で表立ってあまり人に言えないことを「本音で出す」からなんですね。(だから私は謎に長時間のセッションをしている、笑)
ということで、普段オモテに見せていないことを「さらす」ことには、強力な浄化作用がある。誰か信頼できる人に何か秘め事を打ち明けるのもアリですし、何よりも自分自身に対してウラ面を受け入れてあげるようにしてください。
また、満月周辺では、蠍座のエネルギーによって「洞察力」が研ぎ澄まれます。誰かが口にした言葉の真意、その人の本音、言語では表現しきれないその奥にある思いなど、他者からのメッセージを受け取る際の「ノンバーバル領域の傾聴力」がアップしそうです。
あなたが接した情報や発言から「これは!」と直感することがあれば、メモ等を残しておくことをオススメします。あなたにとって大切な洞察を得ることにもなるはずです。
現在の星廻り
満月以外のことについて少し現在の星廻りについて話します。詳細が不要な方はこちらはスルーしてください。
5月の特に3週目は非常にダイナミックな変動があります。先月25日から冥王星の逆行が始まりましたが、今月5月は11日に土星が逆行に、13日には水星が牡牛座から双子座へとサイン移動するとほどなくして金星(双子座)が逆行スタート。さらにその翌日14日には山羊座の木星が逆行開始。
ノード軸も約一年半ぶりに5月5日サイン移動しましたから(DT山羊座-DH蟹座→DT射手座-DH双子座)、幾重にも重なるこれからの変動を考えると結構な宇宙的ターニングポイントと言える現在。もちろんその背景には、こないだの牡牛座新月の記事の前半でお伝えしたような「大転換期」の波があります。
そしてこれらを踏まえた上で、上記の逆行祭りが始まる前の「留(ステーション)」期間で今回の満月が起こるということ。逆行開始前の「留」状態の惑星の影響が強く出ることが考えられます。
人によっては非常に何か強い力でブーストされるような動きが来るかもしれず、視座を高めて俯瞰すれば全ては風の時代への移行、そして人類が進化し「より自由に」「目覚めて生きる」ための、またとないチャンスだとも言えます。
ただやはり、毎日の暮らしを実際に送る生活者視点で見れば、今起きている、そしてこれからさらに起きるであろう変化が大きすぎて、速すぎて、負荷がしんどいス、と感じる人もいるはずです。しかしだからこそ、だからこそですね、かつての古いパターンからは卒業しようね、というのが海王星と調停関係にある浄化力強めの今回の蠍座満月が発しているシグナルなのではないでしょうか。
ちなみに満月を迎えた約半日後に月は冥王星→木星→土星と順にセクスタイルを形成。また満月の三日後には月が射手座のサウスノードに重なります。もしかすると、この期間に何か自分の古いパターンに直面するor古いパターンから脱却することを促される機会がやってくるかもしれません。現在あなたを悩まさせていることの解決策を見つけるようプッシュされるような感じもあります。
このとき水星(太陽も)は山羊座の木星・冥王星とトライン(120度)ですので、人によっては大きな希望を感じられる具体的なソリューションや対策を得ることに繋がるかもしれない。太陽の動きで見れば、満月あたりから特に5月3週目&4週目にかけて冥王星→木星→土星と連続的に協調関係を形成します。
この非常に力強い協調エネルギーが流れている期間に、自分のマインドをポジティブな方向へと向けていくことは大事なことだなと感じます。なぜなら、物事の否定的な部分を見ているだけではそこにギフトやチャンスが潜んでいても気づけないから。希望(木星)を持って生きることは幸運を掴み取るための必須条件なのです。
そういう意味でも現在この満月のタイミングで、個々人が感情をリリースし浄化されること、物事の深みに入ること(徹底的に関わること)、そしてその先にある「かつてのビリーフシステムの崩壊(そして再生)」へと至ることが必要なのかもしれませんね。
ということで今の時期どのようなことを意識していれば良いのか。
私からの提案を以下で紹介します。
蠍座満月周辺に意識したいこと
自分にとって必要な、何らかの「終わり」を受け入れる
終わりあるところに始まりあり。
パートナーシップ/生活スタイル/働き方/社交活動など、人によってテーマはさまざまですが、現在生じている変化に抗うことを”いったんOFF”にして、「諦観する」「今の状況を受け入れる」という姿勢を取ってみる。その境地でこそやってくる「解放」つまり新しいアイデアの到来や新たなる引き寄せがありそうです。
今後新しい道に進む際に、ブロックになりそうな「思い込み」を手放すと決める
「自分は〇〇でなければならない」「自分に〇〇はできない」「自分は〇〇がいないと、〇〇が無いとやっていけない」など、自己への信頼を狭めているもの、自分の内なる資質や才能を卑下し自己価値を低めてしまっている思い込みがないかを探ってみましょう。
そして、何かに依存していた自分を発見したならば、「自分の足で立つこと」「自分自身を信頼すること」を自らに宣言しましょう。自分で「こちらの道に進む」と決めること自体が大切なので、今の時点で現状がどうか、は問題ではありません。決めることが最も大切です。
この決意は、あなたが残りの牡牛座太陽期に牡牛座のグラウンディングエネルギーと繋がって、自分への信頼を取り戻すことをサポートしてくれます。
媚びなくていい
ついつい人の機嫌を取ってしまったり、相手に離れてほしくないがゆえに思ってもないことを言ってしまうことがあなたにもあるかもしれません。
しかし、あなたがもし物事を深いレベルで理解したい、深いレベルで人と分かち合いたい、人の心に響くものを届けたい、と願うのであれば常に真実とともに生きるスタンスへと自分を変えていく必要があります。
”皆”に好かれるために表面だけキレイに取り繕ったメッセージを送るより、あなたが想う大事な人、あなたが想いを届けたい人、その「たった一人」に届けばいい(蠍座的姿勢)、そんな思いで真実なる声を届けることを心がけてください。
あなたが自分に対しても相手に対しても誠実であるとき、正直であるとき、お相手も同じように接してくれるでしょう。「私はあなたで、あなたは私」だからです。放ったものが返ってきます。
そのような付き合いが日頃から他者と出来たなら、あなたの日常はトランスフォーメーションに溢れた神秘的なものになるでしょう。意識の変容や必要なヒーリングは、あなたが”本音で生きる”ことを選択すればごく日常の中で起こり始めます。
星廻り的に、満月を過ぎてしばらくすると双子座が司る「コミュニケーション」がテーマとなるシーズンへと移ります。日常のコミュニケーションに関して、人間関係に関して、はたまた情報の扱い方などに関して、多くの人が向き合うことになる課題が新たに出てくるでしょう(人間関係を司る「金星」が逆行&コミュニケーションを司る「水星」が双子座入り、太陽双子座期etc)。
あなたが誰かに接するその態度、人に何かを伝える態度、相手の話を聞く態度、あなたが情報を発信する意図、誰かが発信したものをあなたが受け取ることなど「Communication&Information」に関してあなた自身を振り返り、見直しが促されることも出てくるのではないかと感じます。
そしてあらゆるコミュニケーションを通じてあなたが受け取るものは、あなたが発したコミュニケーションのスタンスの「反映」なのだということを意識していれば、「人との交流」や「情報の扱い」について多くのことを学べる時期にもなるはずです。太陽が双子座に移った際には特に意識しておくようにしましょう(5月20日〜約1ヶ月)。
話が少し飛びましたが、上で提案した3つのポイント、
- 自分にとって必要な、何らかの「終わり」を受け入れる
- 今後新しい道に進む際に、ブロックになりそうな「思い込み」を手放すと決める
- 媚びなくていい
これらは全て、あなたにとって必要な「the End」をもたらしてくれます。なぜ今回の満月で「区切り」が必要なのか、これは今月5月23日に迎える双子座新月へと繋がっていくからなんですね。
ノースノード(ドラゴンヘッド)が双子座へと移動した今、その双子座で起きる新月であなたが掲げる意図や新しくスタートさせることは今後あなたが「未来への新しい扉」を開き、「魂を成長させる」上での重要なポイントになります。少なくとも今後一年半ほど、どんなふうに人と関わるのかということに関しても大きく影響してくるであろう、その始まりの種を蒔くのが23日の双子座新月です。
一方で今回の満月時には魚座海王星が月/太陽/水星をサポートしており、”赦し”や”手放し”が良き形で発揮されそうなヒーリングパワーが暗示されています。
あなたがたとえ顕在意識では浄化が起こっているかどうか分からなくても、苦しんでいたとしても、しんどくても、エネルギー的には人類全体に深い浄化作用が働いているんだと信頼して過ごすようにしましょう。
何をしていても、何もしていなくても私たちはスピリチュアルな次元と繋がっています。というか、命あるボディを授かった時点で「The spiritual」な存在なんですね、本来。目に見えなくても、頭では理解できなくても、大きな力は働いています。内なる導きの声を大事にしてくださいね。
蠍座満月周辺のオススメ自問ワーク2つ
では最後に、できればこの数日に、取り組んでいただきたい自問ワークを紹介します。
1. 自分の内にあるネガティブな感情をどのように捉え直せば、ポジティブに、あるいは実用的に使えるか案を出す
前述のように、サソリは「深部」や「暗面」で本領発揮します。
とはいえ、そういった側面を直視するだけでは、単に「辛いだけ、、、」になってしまいかねません。もちろん、今の時期、自我レベルでは辛くても、もっと大きな視点で見ればヒーリングのエネルギーが降り注がれているのは変わりありません。
しかしもちろん、自分自身で能動的に取り組めることもあります。「自分自身のネガティブな感情をポジティブなパワーに変える」という作業です。苦しみを、しんどさを、活力(パワー)へと昇華できれば、それは目覚めた蠍座を自分の中に取り入れる、ということになります。
特定の誰かにムカつきや怒りを覚えるならば、あなたの「譲れないポイント」がそこにあるわけです。その信念を大事にした上で、自分が得たいベストな結果は何なのか、考え直してみましょう。
特定の誰かに悔しさを抱くのであれば、その人はあなたが「手に入れたいもの」の要素を既に持っている、つまりあなたの心の奥にある願望の投影だということです。
であるならば、その人の要素に何を足せば「あなたにしか出来ないオリジナル」へと発展させることができるか、具体的に戦略を立てられるはずです。
ネガティブな感情を持つことは決して悪いことではなく、むしろそれすらギフトです。背後に潜む自分の本音を知ることに使いましょう。現実を自分の望む方向へと変えていくために、感情のパワーを使いましょう。それが「暗部(ネガティブ感情)に光を当てる=昇華する」ということです。
2. コロナを経た今だからこそ分かる”自分の価値観”を知ろう
蠍座と牡牛座の軸で問われることは「価値」についてです。今の時期だからこそできる、あなた自身の価値観の再設定、豊かさの再定義をしてみましょう。
この自問ワークは満月時のみならず太陽牡牛座期間にぜひ。満月のタイミングで時間的に厳しい人は来週末あたりまでに(5月17日頃)、取り組むことをオススメします。5月20日に太陽は双子座に移動しますので、そこからはまた違うテーマへと移ります。
非常にシンプルな自問ワークですが、これに取り組むことで今回の満月であなたが「何を手放すことを決意すべきなのか」(蠍座月)、そしてこれからの未来において「あなたの軸を形成する大事な価値観が何なのか」(牡牛座太陽)に気づくことへと繋がります。未来に繋がる価値観をアップデートしておきましょう。
(人に会えること/普通に仕事ができること/空気を気にせず吸えること/自由に移動ができること…etc)
2. コロナを経た今だからこそ分かる、以前は自分の中に無かったことだけど今新たに手にして「ありがたい」と思えることは?
(自宅で働けること/家族と過ごす時間が増えたこと/オンラインで様々なことができるようになったこと/人生を考え直す機会を得たこと…etc)
3. コロナを経た今だからこそ分かる「実はそれほど大事じゃなかった」と気づいたことは?
(無駄の多い会議時間/通勤するということ/モノを買うこと…etc)
4. コロナを経た今だからこそ分かる「自分はこれが好きだ」と気づいたことは?逆に「好きだと思っていたけど実はそうでもなかった」と気づいたことは?
(都会より田舎が好きだと気づいた/仕事が好きだと思っていたけど、会社や業界自体が好きなわけではなくて誰かと何かを作り上げるそのプロセスが好きだと気づいた/相手のことが好きだと思っていたけど相手が与えてくれる「安定」や「地位」が好きなのだと気づいた…etc)
5. コロナを経た今だからこそ分かる「これまでなんとか保っていたけど、もう限界だ」と忍耐が無理なレベルにまで達していること、根本からの改善or手放すしかなさそうなことは?
(特定の誰かとの人間関係/会社の経営/不健康な生活スタイル…etc)
長くなりましたが今回は以上です。
それでは、あなたが素敵な蠍座満月の日を過ごすことを願って、
本日はこのあたりで。
(アデルさんの声は、こちらが飲み込まれそうな”底力”のある、なんとも蠍座的な感じが致します。。。サビは必聴!ちなみにご本人は牡牛座。今回の牡牛座-蠍座軸にも合いますね)