こんにちは、サリーです。
本日は占星術に興味を持ち始めた人向けのおすすめ本を紹介したいと思います。
もしあなたが「本気で」占星術を勉強し、実生活に上手に取り入れることができると人生が変わるかもですし、少なくとも自分の取り扱いが分かります。その他ここでは挙げきれないほど占星術を学ぶメリットは存在します。
しかし、自分の技として使えるようになるには、、、皆と同じような勉強方法、同じような学び方をしていては、同じような視点しか持てない、というのも間違いないと思います。
「星読みは簡単!」という売り文句で巷の星読み講座をたまに目にしますが、簡単に習得したことは簡単に忘れたり簡単に真似をされるものです。だからこそ、簡単に習得することを目指すのではなく、時間をかけて自分らしい読み方を習得することが大切だと私は思っています。
さらにもし、あなたが占い師になりたい場合は、星読みスキル以外の、”対話力や語彙力”といった「どう伝えるか」というコミュニケーション能力やあなた自身の人生経験こそが、星読みスキル以上に大事かもしれません。
とはいえ、、、占星術に興味を持ち始めた時にそんなこと言われて「お、おう、、」となると思いますし、いきなり学術書を読んでも「???」となりますよね。なので今日はそんな小難しいネタは扱いません!
まずは楽しみながら学ぶことが最も大切だ!というのがワタクシのスタンスです。何をするときも自分が楽しめているかどうかは大きなモチベーションになります。これから占星術を勉強される方にもぜひ意識していただきたい点です。
占星術は歴史も長く奥が深いです。「学び」自体を楽しめていないと、「勉強はいつか終わる」と思っていると、「終わり」が来ることはきっと一生ありません、間違いなく生涯勉強です、笑。日々の研究は尽きない、でもそれこそが最も面白い部分なのだ、というのも強調してお伝えしたいと思います。
今回紹介する本は、一般的な独学用・学習用としての「占星術の参考書」とは少し異なります。魂のことを”占星術的な視点で”知りたい、スピリチュアルなことを自分のできる範囲で日常の生活に取り入れていきたい、といったスタンスの人に、楽しんでもらえるかなと思います。「事始め」としての占星術本、という感じです。
研究系のマニアックな占星学本や、現場で役立つ解釈本(主に洋書)については、またいつか機会があれば紹介したいと思います。普段は洋書をベースにしているので、今回ご紹介するものは普段使いしているものではないのですが、それでもたまに読んだりすると改めて占星術って面白いなぁ〜と思う本ばかりです!
目次
ホロスコープを読み解くために、全体像を軽やかに学べる星読み本
この本を読むまでにも結構マニアックな占星術本を和書洋書ともにたくさん読んできましたが、比較的最近出版された本を読んだのは久々でした。そしてこの本を読んでなぜか不思議な感覚を得たというか、”リセット”された気がしました(良い意味で)。ハウスやノード軸、アセンダントなどをはじめ、サイン(星座)以外のことについては、はじめから分厚い本を読んでもいまいちピンとこないかと思います。占星術に関心を持ち始めたばかりのスタート地点の人にオススメなのがこの本。事前知識も不要です。
あるいは専門的な分厚い本に圧倒されたときに、この本ぐらい簡潔に書かれたものに定期的に立ち戻るのがいいかもしれません。
リーディングの際に、諸々のアスペクトやマイナーな感受点、さらにはサビアンで1度単位で読むことにこだわったりしていると、俯瞰的な視点がなくなりズレていくことって結構あると思うんですね。いつでも基本に立ち戻ることは大切で。そういうときに、ホロスコープの「全体像を浮かび上がらせることの大切さ」を思い出させてくれる本、という位置付けになりました。
以下、本の内容の深掘りにはなってしまうのですが、割と大切な点だと思うので文章を引用しつつ、占星術の基礎の基礎の基礎をお伝えします。
太陽の星座が教えてくれること
太陽は魂がもともと持っている特性と、この人生において、習得しようとしている事柄の両方を示します。多くの場合、太陽のハウスは、魂がすでに慣れ親しんだり、かつてもしていたことを示す傾向があります。一方、サインは(星座)は、今回習得しようとするか、さらに磨きをかけようとしている分野を示す傾向があります。太陽の示す事柄のテーマに取り組んだり、意識を向けることで太陽のエネルギーである創造性、生命力、存在感が放たれます。そうすると、魂は輝きを増し、地球でのあなたの人生も喜びや楽しみの多いものになります。
一般的な”星占い”は太陽星座を元にしています。太陽星座は、わたしたちが今の自分として生まれてきて、「成し遂げたいこと」や「磨きたいこと」といった目的意識と関わる天体。人生を切り開くための”エンジン“のようなものであって、本来の性格や気質ではないんですね。
もちろん太陽は「その人の人生の核」となる要素ですので大切であることは間違いありせんが、それでも、主要天体が10個あるとしてそのうちの十分の一です。これを知ってるだけでも、雑誌などで繰り広げられる太陽星座占いが「いかに制限されたものか」が分かります。
月が教えてくれること
魂のブループリントを見る上では、月は転生とその記憶に関係します。人は何度も転生を繰り返しています。そして、その転生の中でもたびたび経験した魂特有のパターンや何度も繰り返されてきた生活や習慣が月に記憶されています。それは、そのとき強く抱いた感情とともに深く刻まれ、現世のあなたの気質や情緒、性格の一部となってあらわれます。月が示す事柄は、過去生で馴染んだり、慣れ親しんだものです。そのため、無意識にそれを求め、それがないと不安に陥ったり、感情的に満たされない思いを抱くこともあります。
太陽星座が”自分が目指すテーマ”、つまり「これをしていくと自分が輝いていくよ」を表しているのに対して、月星座は「気質や性格」を示します。
あなたに“安らぎ“をもたらす場所がどこかにあるか、自分がリラックスするにはどんな状態であることか必要か、ということも月に表れています。一つ前の前世だから慣れていて居心地が良い、と言われたりもします。
太陽星座が獅子座だとすれば、人生の大きなテーマの一つとして創造的&エネルギッシュに自己をアピールことが挙げられます。周囲から賞賛されたり尊敬されたりしつつ、人生をエンターテイメントして生きることで人生を開拓することができます。
でも月星座が蟹座の場合、潜在意識的には、温かい家庭や親しみや安全を感じるコミュニティがリラックスポイントだということ。ですので太陽星座の要素ばかりを伸ばしていくと、「あれ、なんかしんどい」とか「なんかちがう」といった、なんとなく違和感のようなものを味わうこともあるかと思います。
さらに他のサインとのアスペクトによっては、素の自分と目指す方向とのギャップにおおきな葛藤が生じて持続的な抑圧やストレスがかかっていることが考えられます。また、インナーチャイルドを癒す必要がある人などは、月に関わる重たい天体の反映として、幼少時代に身近な存在から自己を制限されるような過去を経験している、というのも結構あったりします。
ということで、太陽と月のみの基本的組み合わせの話に限った話ではありますが、両者の要素を掛け合わせて良い感じに「公私のバランス」を取っていくことを意識すれば、自我(意志)も喜ぶし、感情的にも満たされる、という感じで統合されていきます。
もちろん他の天体や感受点、そしてアスペクト、時期を考慮するならプログレスやトランジット、ソーラーアークといった他の様々な側面からの影響を考慮しますが、それらは初期の時点であまり突っ込みすぎないほうがいいと思います。まずは基本を固めることをオススメします。
さて話は戻ってこちらの本、とても読みやすい文章で、占星術の第一歩として、あるいは占星学のテキストに疲れたときのリフレッシュにおすすめ。専門用語が羅列する専門書的な雰囲気はゼロで、占いのなんとなく魔術的な感じが苦手だなと感じる人も抵抗なく読めるのではないかと思います。
コンセプトはスピリチュアル寄りですので、スピリチュアルな世界観、スピ的表現や語彙が好きな人に特におすすめ!
[quads id=1]右脳を使って美しい文章を味わいながらエッセイ的に学べる星読み本
よく雑誌を読む&星占いが好き、という人なら、石井ゆかりさんを知らない人はいないかと思いますが!石井さんのストーリーテラーとしての才能を堪能できる本は他にもあるのですが、「占星術をまずは知る」という視点で考えたら、ホロスコープの用語についても石井さん的世界観でわかりやすく解説してくれているこの本がオススメです。
- ハウスシステムの説明がわかりやすい
- ラッキースター木星に関する説明が充実している
- 土星に対する怖いイメージが払拭される
- 占星術師さんのブログなどを読んでいると「???」となりがちなカタカナ用語「コンジャンクション」とか「オポジション」といった『アスペクト(星同士が作る角度)』について感覚的に掴める、イメージができるようになる
「いまは金星と海王星コンジャンクションです!!」ってブログとかで読んで、そうなのか!ってなって、コンジャンクションの時にするべきことや心がまえはわかっても、学び始めたばかりだと、コンジャンクションの概念が感覚的に掴めてないですよね。
そういったアスペクトの概念を感覚的に掴むのにこの本は合いそうです。実践的な内容に適用するとなると違う類の解説本が必要かと思いますが、右脳的に嗜むには石井さんの著作を超えるものはないような気がします。
追記 その他の星読み本 by石井ゆかり氏
同じく石井さんの著作で、ホロスコープ用語がより学べるものとしては、『石井ゆかりの星占い教室のノート』があります。
こちらの本ではホロスコープで使用するカタカナ用語「アセンダント」や「アスペクト」などはもちろんのこと、「ルーラーシップ」「ミューチュアル・レセプション」「アラビック・パーツ」「ライツ」「カルミネート」「リターン」「シングルトン」「イングレス」などなど、初心者の方がこれから学ぶことになる占星学の頻出用語についてのカンタンな説明があります(サクッとした説明なので事始めにはちょうど良い)。
石井さんの表現力で、こういった用語を学べるのはとても嬉しいですね。
占術家の方の専門書籍を読む前に、まずこういった本を読んでイメージを掴むのが、楽しく独学するキーだと思います。
自己の内面に広がるスピリチュアルな世界を占星術から読み解く案内書
占星術の各解説が詳細に書かれていますが、題名にある通り「スピリチュアルな視点から」書かれているので、スピリチュアルが好きだけど、星占いには興味がなかった人におすすめ。
逆に正統派もしくは伝統占星術から入った人からすると、ややスピ要素が強すぎるように思われるかもしれません。
あなたが現代の地球に誕生したことは、偶然ではないと私は思っています。-中略- 完璧なその瞬間、その地点を厳密に選んで地球に送り届けられた命が、あなというかけがえのない生命です。あなたという魂が人間となり地球上でどんな人生を送り、何を経験したいか、明確な意図を持って生まれ落ちた瞬間、その計画は記憶から失われてしまいます。
人は身体を身にまとった途端に、魂レベルでのことをすっかり忘れ、生まれる前にいろんな約束があったことに気づかずに生きていくのです。そこで、あなたの魂がこの人生でどこに向かおうとしていたのか、何を手に入れようとしていたのかを思い出すための最良の道具となるのがバースチャート(出生図)です。
それはあなたが今の人生経験を通じて磨かれ、幸せを手に入れることを願ったあなたの魂がどんなシナリオを描いていたのかを正確に示す、生まれる前に作られたあなたの人生の予定表なのです。
なかなか分厚い本なので(502ページ)なので、実は私も完読はしてませんが(笑)、定期的にペラペラめくっています。なんだか書籍全体に静謐な空気が漂っていて、読んでいるうちに心が洗われるような感覚がします。
一気に読むより、気が向いたときに気になる箇所を読む、という読み方が合いそうです。
翻訳本だからか、私の拙い読解力だと読みにくいところが所々あります。。。読みやすさ分かりやすさでいえば、上で紹介した「魂のブループリント」「星読み+」「星占い教室のノート」に軍配が上がるかな、というのが私の(あくまでも個人的な)感想です。
番外編1. 占星術を使った新月の願い事〜
「新月の願い」といえば日本ではkeikoさんではないでしょうか。占星術自体に関してはあまり触れられていないので、”Keikoさん式パワーウィッシュ”を楽しむための本として捉えたら良いのかなと思います、エンターテイメント的な感じでしょうか。あとKeikoさんのブログとかも参考にすると楽しいはず!
「小難しいこと抜きでとにかく楽しい占い生活を始めたい!」と感じる人にフィットすると思います。
番外編2. 星読みへの道をさらに突き進みたい人向け
「ノリや楽しさより、真面目モードで”勉強”したい」という人は、松村 潔先生の本とかで学ぶのが良いと思います。著作もたくさんあり、学習内容は尽きません。
ちなみに松村先生のライトな書籍なら月に特化した『月星座 占星術入門』、辛酸なめ子さんとの対談本『人間関係占星術講座』などが楽しく読めます。
あと、少し前に新装された故ルル・ラブア先生の『占星学』なども占星学の基本を網羅した内容になっているので良いかもしれません。どちらかというと吉凶を占う昔のスタンスなので、たまに非常に辛辣な表現もあったりしてドキッとします、笑
心理学的アプローチを含んだ心理占星学ならリズ・グリーン氏の著作など。占星術の世界に入る前に、私はユング心理学にハマっていた時期があったので個人的にはめちゃくちゃ面白いと感じました。
雑誌や新月願い事などで俗化しがちな占星術ですが、心理学に関心のある方は心理占星術を勉強されると占星術への興味も心理学への興味も満たされます。
そのほか紹介したいものがたくさんあるのですが、長くなってしまうのでまた別の機会に。
と、余談ですが占星術の本は圧倒的に洋書の方が揃っていて様々な側面から研究ができるので、私は普段洋書で勉強しています。紹介しておいてなんやねん、という感じなのですが、単純に好みの方向性として私自身は日本の占星術情報をほぼ追っていません。ということで、洋書についても追々紹介できればと思います。
[quads id=3]あとがき ライフデザインとしての占星術
私と占星術との出会いを簡単に説明すると元々のきっかけはイギリスに住んでいたときです。占星術というのが日本のテレビや雑誌占いなどで紹介されているよりももっと深いジャンルらしい、怪しいものではなく記号的なカッコイイ世界なのだという発見がありました。とはいえ当時は現地での仕事が忙しかったのですぐに占星術にハマるということはありませんでした。
その後しばらくして新月の願いごとを書くのが習慣になったことがきっかけで占星術に改めて触れるようになったんですね。
新月の願いを書き始めたときぐらいから、仕事面やプライベートいずれにおいても自分の内面や環境の変化があり、これは!と思い、自分のホロスコープを調べるようになりました。すると、これまでの人生の流れ、大きな出来事が見事に占星術的な動きとシンクロしていて、自分が直感で動いていたさまざまなことで納得する部分がたくさんあり、驚くことが何度も続き、、、という感じで年月が経ち今に至ります。
新月に願いごとをするという、月のリズムをいかして自分の思いを届けることも素敵なのですが、それ以上に、定期的な精神的リセットをするために占星術の星の流れを活かすことに意味があると感じています。
さらに、新月の願い事をしていくなかで、周りに向けて感謝するよう意識したり、この宇宙においては(良い意味で)自分がとてもちっぽけな存在であること、日本というよりそもそも地球に、そして宇宙に住んでいること、などを感じて今までとは違う感覚で日々の暮らしを捉えることができるようになります。
ネイタルチャート(出生図)は魂のブループリントと言われますが、実生活上にある社会的活動や日常的作業を通してはなかなか知り得ない魂に刻まれた本当の自分がいるというのは、確かにそうだと感じます。このブログではスピリチュアルなことも書いていますが、自分がそういった方面のことを全面的に信じられるかというと、そういうタイプの人間ではなくて。
今でこそ、星について学ぶことはすでに生活の一部となっていますが、それでも占星術に浸かったあとは、ビジネス書、科学書、文学書など違うジャンルのものを読みたくなるというのは変わりません。
あくまでもツールとして使いたいし使っていただきたいし、ライフデザインの一部として捉えるのがいいのではないかなと私は考えています。
きっかけがなんであれ、ふと興味が湧いた時がベストタイミング。この機会に、ぜひ色々な本で占星術の世界にしばらく浸ってみてはいかがでしょうか。
では、本日はこのあたりで。