今日は、起業する際のビジネスモデルを構想したりロードマップを考えるときに、ぜひおすすめしたいツールをご紹介したいと思います。
皆さんはビジョンボードという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
ビジョンボードというのは、上の写真にあるように、文字や写真を組み合わせて、自分が叶えたい理想のライフスタイルを視覚化することです。お宝マップ、ドリームマップなどとも呼ばれていて、細かい方法などはそれぞれ違ってきますが、基本的に内容は同様のものです。
そして今回提案したいのは、ビジネスにフォーカスしたビジョンボードです。
関連記事:ビジョンボードの作り方。最大の効果を出す秘訣とツールの紹介
ビジネス版ビジョンボードのワークフロー
ビジョンボードのビジネス版ってどういう?というと、主に自分がいつか実現させたいビジネスモデルを文章化し、視覚化することで、より細かいビジネスプランを将来立てるときのベースにしていくという目的があります。
文字でビジネスモデルを練るのは、起業をする人にとっては割と普通のことだと思いますが、そこにイメージの力を取り入れて引き寄せの法則を味方にすることで、より実現しやすい状況にしていこう、という狙いがあると考えてもらえたらいいかなと。
ビジネス版ビジョンボードを作成する手順はとてもシンプルです。
- ビジネスモデルを文章化する。
- 文章化したものにあたるイメージを収集してコラージュを作る。
起業を考えている人にとっては、1のビジネスモデルを固めること自体が大きな課題になるのですが、ビジネスモデルキャンバスを作る段階では、ガチガチに決めなくても大丈夫です。作業する中でビジョンを明確になっていく効果があるので、構想が不明確でもまずは目に見えるカタチでボードを作ってみることをおすすめします。
2.のコラージュの部分は、通常のビジョンボードや、ドリームマップと呼ばれているコラージュ方法と基本的には同じ作業です。
ビジネスモデルを構想し文章化するための便利ツール
いつか起業したい、自分で何かしてそれで稼いでいきたいという人が、ビジネス版ビジョンボードを作って視覚化し、常に見えるところに貼っておくことで、自分のモチベーションもアップできるし、より具体性をもって進んでいくことができます。
そこで、実際にコラージュを作っていく前段階である「文章化する作業」におすすめしたいのが、ビジネスモデル・キャンバスを使ってビジネスモデルを考える、という方法です。
アレックス・オスター・ワルダー/イヴ・ピニュールによる著書『ビジネスモデルジェネレーション』にて紹介された、ビジネスモデルを理解するためのフレームワークです。
こちらがwebサイト↓
この動画では、ビジネスモデルキャンバスの9つの要素について詳しく説明しています。(英語)
ビジネスモデル・キャンバスで使う9つの要素
ビジネスモデル・キャンバスは9つの要素で区切られていて、それぞれの要素を埋めていくことで、自分のビジネルモデルを視覚化します。
実際に作業で使っていくビジネスモデル・キャンバスのフレームワークは通常こんな感じ↓
日本語だとこんな感じ↓
以下、9つの要素について説明します。
1. 顧客/CS(Customer Segments)
ターゲットを決めます。ペルソナ設定。自分が誰に向けてこれから行う活動を行うのか、ということですね。
具体的な年齢、職業、性別、地域、収入、学歴、ライフスタイル、趣味、嗜好、業種などをイメージします。
2. 価値提案/VP(Value Propositions)
自分が起業することで、どんな価値を提供するのか、という部分です。どんな悩みをもっている人に対して、どんな解決方法を提供するのか。自分が提供するサービスの内容と結果をここで書き出します。
3. チャネル/CH(Channels)
自分の提供したい価値をどのような方法で届けるのか。どんな媒体を通じて、自分の狙うターゲットにリーチしたいのかということです。例えば「情報発信をビジネスがしたい」にしても、大手メディアを介してなのか、自分でリトルマガジンみたいなのを作るのか、オフラインのセミナーとかを開くのか、ブログで発信するのか、そして、 SNS発信はどのようにしていくのかといった面ですね。
4. 顧客との関係/CR(Customer Relationships)
ターゲットとどのような関係を結んでいくか、という部分です。
身近な例でいうと、、、ブログをビジネスの一環としている場合、読者とコメント欄などを通じて積極的にコミュニケーション取るのか、発信のみをやっていくのか、相互的なやり取りを積極的に行っていくのか、グループを作るのか、一対一の関係でいくのか、などなど。このあたりは、実際に起業をすると変わっていく部分だと思うので、いまの時点で自分がどんなスタイルで顧客と関わっていきたいか、という視点でもいいと思います。
5. 収益の流れ/R$(Revenue Streams)
大事な要素ですね、収入の源泉。何が売り上げになるのかを細かく把握します。
6. リソース/KR(Key Resources)
価値を提案するために、必要な資源が何かを考えます。
ネットビジネスなら、サーバーやドメインのように実際に運営に必要なものの他にも、記事を書く文章力やアウトプットするための知識なども含まれます。
ビジネスの大小に関わらず、経営に必要な経営資源は「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4つで構成されていると言われているので、この4つの視点から考えるといいですね。
7. 主要活動/KA(Key Activities)
ここにはリソースを使って、自分が日々行う活動です。サービスをお客さんに提供するための毎日の活動です。ネットビジネスなら記事を書いたり、SNSを更新したり、商品提供していく中でのフォローアップなど。
8. パートナー/KP(Key Partners)
一人で起業する場合にしても、外注する機会が出てくる可能性は非常に高いです。その場合、どのような相手に外注を以来するのか、法人か個人か、継続的に仕事できる相手を探すのか、単発的でいいのか、など相手との関係性も考えます。
9. コスト構造/C$(Cost Structure)
価値を提供するにあたって、発生するコストをすべて書き出します。リソースを調達して、主要活動を行い、パートナーと働く場合に支払う費用ですね。
以上が埋めていく9つの要素です。
どうでしょう、自分のなんとなく考えていたプランがより具体的になりそうな気がしませんか?
Strategyzerでビジネスモデル・キャンバスがダウンロードできますので、まずは今考えている範囲でいいので各ブロックを文章で埋めていきましょう。
イメージやイラストを使ってビジネスモデル・キャンバスを進化させる
文字で、9つのブロックを埋め終わったら次はそれを元に、イラストや写真を使ってビジネスモデル・キャンバスをさらに進化させます。
これイラスト化・イメージ化の作業が、冒頭でお伝えした、ビジネス版のビジョンボードです。
ビジョンボードにあまり馴染みがない方は、
別記事:ビジョンボードの作り方。最大の効果を出す秘訣とツールの紹介
を参考にしてみてください。だいたいのイメージが掴めるかと思います。
そして、このビジネスモデル・キャンバスをビジュアル化させる作業、進化させるとこんな仕上がり↓
イラスト書くのが苦手だったり好きじゃない方は、画像を集めてきて、貼り付けます。こんな感じ↓
Wordなどでビジネスライクに事業計画書を書くよりも、まずこういうワクワクするようなものでビジョンを構想していくほうがプランが弾むように思いませんか?文字だけの事業計画書を壁に飾ろう!ワクワク!ってならないですよ、私は少なくとも。
ビジネスで新しく何かをスタートさせたい方、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
では、本日はこのあたりで。