こんにちは、占星家のサリーです。
先日書いた記事の中で、思いのままに書き連ねる「手書き日記」が新たな視野や価値観につながるとお伝えしました。
手書き日記は自己の内面と向き合うための有益なツールであり、海外では「ジャーナリング」とも呼ばれています。この記事では、日記とジャーナリングを同等に扱います。
「自分のことがわからない」
「自分が何をやりたいのかわからない」
このような悩みをお持ちの方に、ぜひとも推奨したい日記・ジャーナリング習慣。
この記事では、私が感じている日記の魅力や旅との共通点、手書きの有効性、そして日記・ジャーナリングに関するおすすめの本などを紹介します。あなたの心を開放する道しるべになればと思います。
日記を習慣にすることで、心が開放され、あなたの創造性に火がつくはず!
目次
旅から考える、新しいことや想定外のことにオープンであるという受容態勢
「思いのままに書く」という行為は、
一人で行く気ままな旅のプロセス
と非常によく似ていると私は考えています。
気ままな旅をすることと思いのままに日記を書くことには類似性があり、旅の例を出した方がポイントを掴んでいただきやすいと感じましたので少しだけ旅の話をさせてください。
例えば”気ままな旅”と聞いて以下のようなスタイルをイメージする方は多いのではないでしょうか。
なんとなく行きたいところがあり、あえてあまり調べずにとりあえずそこに行ってみる。
そして街に着いたら歩いて歩いて歩いて歩く。道や場所は全て現地の人に聞き、テキトーな道案内に喜んで翻弄されたりして、もはや自分がどこにいるかほとんどわからない状態になったりして、
でも同時にその土地の空気やリズムみたいなものを思考ではなくて全身で味わう経験をする。
そして、直感に従って進んだ先に、思いもよらない景色や文化、人に出会ったときに「あーこういうの探してたぞ」と感動を覚えたりしっくりくる瞬間がある。
しかも、そのような素敵な出会いはこれといった名所のない、観光者目線でいえば「通過するための場所」の中にあったりすることも多く。
このような気ままな旅の本当の面白さや意味は、旅の目的地自体にあるというよりも、未知の方向にダイブすることによって起こる偶然や想定外のことの中に潜んでいることが非常に多いですし、むしろ予想外の場所やタイミングで感動や嬉しい発見を得た方が人は記憶に残ったり後々の自分に良い影響を与えてくれるものです。
また、こういった旅のプロセスにおける想定外の事柄は必ずしも”良い出来事”である必要はなく、例えば旅先でスマホを盗まれたり、海外のサービスに少々不安や不快を感じることも含め旅の独自性を形成してくれる要素になります。そしてそれら想定外のことにどれだけオープンでいられるかどうかが旅の深みに繋がります。
世界には色々な国があり文化があり、どれが良い悪いではなく、それ以前にただそれぞれがそれぞれの場所で存在しています。
私たちが日本で生きていると日本的な考え方をついついしてしまうように、彼らにも彼ら独自の言動や価値観がありますよね。その違いをまずは100%受け入れるという姿勢でその地に滞在することではじめて新しい景色に出会うことができます。
以上のような、気ままな自由旅のプロセスと同じことが手書き日記でも適用できます。それは、「自由気ままに思いを巡らすことで新たな内的景色を発見することができる」ということです。
思いを巡って、新たな内的景色に出会うこと
では手書き日記において自由気ままに思いを巡し新たな内的景色を発見するにはどうすればいいのか?
まずは「なんとなく今思うこと」から書き始めます。重く構えないのが大事です。
思考に余白をもたせ、さまざまな可能性を残したまま進めることを心がけます。自分の思いや考えに対してオープンでいましょう。
自分の内側に対してオープンであることの大切さについて私は特に日頃から意識しているのですが、たとえば、自分の中でなにか突飛なことを思いついたとしますね。
根拠のない突飛なことを書こうとすると常識人間サイドの自分が
「いやいや、それ無理だから」と囁き、
そのアイデアを思いついた自分自身を恥ずかしく思ったりもします。
もしくは「前例ないし」とか
「現実的じゃないし」
といった感じでストップをかけようとする保守的な自分はいくらでも浮上してきます。
でもそんな時は「人間は普段の自分とは違う言動を怖れるようにできている」ということを思い出せばいいのです。
そしてそういった常識人間の声に気づいた時点で、その声をひとまずは脇に置いておきます。
というのも、新たな内的景色というのは、自分の常識を超えた考えにオープンであり続けた結果、現在の自分の「先」にある道で発見できるものであり、なおかつ打算的な考えや効率性を考えずにある種の「無駄」を経たあとでこそ見える景色だからです。
大切な点なので繰り返しますが、、、
新たな内的景色は現在の自分の「先」にある道で発見できるものであり、打算的な考えや効率性を考えずにある種の「無駄」を経たあとでこそ見える景色なのです。
なにかいつもとは違うことや、周囲の人があまりやっていないことをすれば違う景色に出会うことができます。
パッケージツアーは便利な一方で真の旅の醍醐味や独自性・深みのある経験をすることが難しいのと同じように、パターン化された普段の自分の思考から新しい視野に辿り着くのは困難です。
だからこそ、日記を書いているときいつもと違う考え方や意見が出たときには注目していただきたいのです。
いつもと違う意見を、正しい正しくないで判断するのではなく、違いを受け入れましょう。
そして、自分を批判することなく素直に書き続けます。その先に、自分にとって新しい「なにか」があるはずです。
[quads id=3]なぜ手書きがいいのか
今の時代、スピードを優先するのであればスマホやパソコンで打ったほうが断然早いです。
保存という意味でも例えばすべてを記録してくれるEvernoteなど便利ツールを使用したりすると、検索をかけて簡単に見返したい日記を見つけることも可能です。非常に便利ですよね。
そして旅をするにしても極論を言ってしまえば、グーグルマップのストリートビューでどこまででもバーチャルトラベルが可能な時代です。
VRを取り入れたらさらにリアルな感覚でトリップできます。私自身この時代ならではのサービスを使って色々試すことが好きです。
ではあるのですが、
楽しいという「fun」の要素だけを繰り返していても、経験したことを昇華し自分の血肉にすることはできません。
楽しんだ先に必ずしも喜びがあるわけでなく、何かしら自分の奥に響くことがあってこそ、「楽しみ(Fun)」は「喜び(Joy)」になるんです。
より深い自分の感情を総動員することで、経験の深度を高めることができます。
そして経験の深度があってこそ、自らの経験を自分の内面に響き渡らせることができます。そうやって経験を血肉化するからこそ、その先の人生において過去の経験・知恵と共存できるようになるんですね。
ではどうすれば経験や思いをより深いものにしていけるのでしょうか。
そこで必要になってくるのが、旅にしても、日記にしても、「身体性」をもつということです。
旅でいえば、自分の足で訪れて、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の感覚や感性を信じて、直接経験をするということ。
そして日記でいえば、
触れることのできる紙の上で、
ペンを持って、自分の文字で、
実際にインクを出して、思っていることを吐き出すということです。
書くことで気分を変えるのではなく、気分を整えてから書く
手書き日記で思いのままに書く上でのポイントは、
「自分の気分が良い状態で書く」ということです。
まずは自分の気分を整えてから書くことによって必然的に後ろ向きな考えや物事に対する否定的な態度というのは出てくる余地がなくなるからです。
そして、ワクワクベースで書かれた日記は見返した時にも新たな解釈を与えてくれるものが多いです。
逆に気分が落ちている時に見返すことで、自分の喜びの源泉に繋がるきっかけにもなり意識の切り替えがしやすくなります。
ぜひ、まずは自分の気持ちや気分など内側を丁寧に整えてから書くようにしてくださいね!
日記に関してのおすすめ本「ずっとやりたかったことを、やりなさい」by ジュリア・キャメロン
最後に手書き日記について書かれた本を一冊紹介したいと思います。
創造性を育むという観点から書かれた内容で、モーニングページ(朝の日記)の提唱者であるジュリア・キャメロンの「ずっとやりたかったことを、やりなさい」です。
朝の時間帯に、ただ心に思い浮かぶことをひたすらに書き続け、それと並行して自分の幼少時代や当時好きだったことの振り返り作業を通して、本来の自分がもっていた喜びを再発見していく、といった内容です。
実践的な内容で、ワークに取り組むにつれ自分の深いところに触れることができます。
日本でも去年、新版が発売されたりとまだまだロングセラーですが、私がイギリスで暮らしていた時は近所のカフェでもグループがこの本をもって諸々のワークを実践されているのを何度か見ました。根強い支持があるようでした。
この本のなかでは、自分の気持ちを文字にして書くことが私たち大人の創造性を取り戻すためにいかに大事なのかということを事例を含めてわかりやすく説明してくれています。
内容にこだわらずネガティブなことも愚痴も全部含めて書いていくというものなので、やり始めてしばらくは愚痴や不満が多く出てきて膿を出す作業が続くかもしれません。でもそれもオッケイなのです!
私の場合、あとで見返したときにワクワクしたいので基本的にはポジティブな内容を基本的には書いています。まぁそのあたりは個人の好みかなと。
何より大事なことは、自分の中から思いを「吐き出す」ことです。
潜在意識として埋もれていた感情を言語化することによって、その背後にある本来の自分自身の望みを認識してあげることです。
手始めに、まずは手帳の隅のほうにでも手書き三行日記を始めてみてはいかがでしょうか。
では本日はこのあたりで。