2018年10月9日 12時47分、天秤座で新月を迎えます。
今回の新月は、パートナーシップの象徴でもある天秤座での新月となります。
そして、新月の前に、天秤座の守護星である金星も逆行を開始していたり、冥王星や蠍座の影響を強く受ける星周りであるため、より一層パートナーシップ(さっぱり系じゃなくてディープな感じ)の見直しがテーマになる人が多そうな予感。
今回の記事は天秤座新月のことだけでなく、金星逆行や冥王星順行、蠍座木星期のことにも触れて長々語ります、、、サクッと新月周辺の過ごし方や願い事のポイントを知りたい人は、「10月9日 てんびん座新月周辺で意識したい過ごし方」へ飛んじゃってください!
ではみていきましょ〜
目次
天秤座が表すもの
バランスとセンスの星座である天秤座。活動宮の風の星座で、自分から他者との関係を作っていこうとする社交性に富んでいます。
星座の中では、前半のおひつじ座から乙女座までの6つのサインが、個人の世界を構築し育成を目指していくサイクルに対し、天秤座からの後半6サインでは、前半に作り上げた個人の世界を抜け出して、外に向けて好奇心を広げて、社会というものを学んでいきます。
天秤座以降で、はじめて自分とは違う人たちと、感性も価値観も違う人たちと交流していき、その『交流の中で自分を活かす』方法を学んで生きます。
天秤座の社交性
天秤座は確かな審美眼をもって、周りの環境に注意を向けすばやく順応・対応していきます。その順応の仕方は、あくまでも自分から行動して自らの言動や思考を伝達していこうとする能動性がある一方で、牡羊座からの前半のサインとは違って「自分」を主張するというよりも、「相手から見た自分の姿」や「相手との交流のなかで気づく自分の存在」といった感じで『他者を通して自己認識していく』特徴をもっているといえます。天秤座は人との関係の中で、社会的な自分の人格や価値観を築いていくといえますね。
他者という存在を中心に置くため、周りの人からも受け入れられやすく、幅広い交流を軽やかに楽しむことができます。
一方で、他者目線の自分としての社会的人格を作り込みすぎると、自己存在を確立していく側面が弱まってしまって、本来の姿を見失ってしまうこともあります。
全体の調和を意識しすぎたときには、一度原点にもどって本当の自分を確かめながら進んでいくことで、人生も人間関係も周囲の環境も『美と調和』にあふれたものになります。
天秤座は、「善か悪か」で判断するというよりは、
むしろ、「審美眼」に近い目で世の中を見ている気がします。
その人は、美しい内面を持っているか。
その行為は、美しいと思えるかどうか。
-中略-
天秤は、確固として揺るがない「軸」を持っています。
だから、ものごとを量ることができます。
天秤座のしくみにも、この「軸」にあたるものが、
しっかり組み込まれています。
それは揺るぎない価値観や、視野の広い知性なのだと思います。
天秤座には「人間はそれぞれ違っている」という観念があるので、考え方の違いや性質の違いは障害にはなりません。むしろ、違っていること自体に価値観を感じるともいえます。
自分自身の「軸」をもって自在に交流していくこと。そうすることで多様化したこの世界において本領を発揮していくことができます。
10/9 てんびん座新月の特徴
10月9日今回の天秤座新月では人間関係・パートナーシップに焦点が当てられますが、なにはともあれ『自分自身との関係』がまず第一です。それは自分自身を愛することでもありますし、上の引用にもあったように、軸をもつことでもあります。
パートナーシップや人との交流の仕方において、自分が望む立ち位置を知ることです。自分の内なる声につながって、軸をしっかりもつことを意識するようにしてみましょう。
その理由はあとで再度触れますが、今が蠍座木星期の集大成のタイミングだということも関係しています。自分の内なる声につながっていることで、自分の本心はどんな人間関係を望んでいるのか、どんなつながり方をしたいのか、どんな交流をしたいのか、などといったことを考えてみてくださいね。
第9ハウスで起こる天秤座新月
10月9日の天秤座新月は第9ハウスで起こります。
9ハウス「研究と非日常」
9ハウスで自分は自然や人とのつながりの一部であることを認識すると、その場から「人間とは何か」ということを求めて飛び出していきます。
それが9ハウスです。日常的なしがらみを離れて勉強や文化について学んだり、関わる場所です。
すぐに具体的に役立つわけではないけれど、知的好奇心が満たされて、あらゆる可能性に自分を含む環境が開けて行く予感に満ちています。
海外との縁、遠方への旅行や留学、移住などの場でもあります。引用:改訂版しあわせ占星術
学ぶ場所や海外に関係する場所、また非日常を感じられる場所に出向けば、天秤座の社交性に後押しされて新しい縁や嬉しい話に出会えそうですね。
天秤座の守護星である金星が逆行を開始
天秤座の守護星である金星ですが、蠍座に滞在していた金星が10月6日に逆行を開始しました(11月16日に逆行終了)。
さらに、太陽の「全体をまとめよう」という視点も見失われやすいので、個々人の好みや価値観を持ち寄ってどう協力するかということに注意が及びにくくなるかもしれません。
個人の独特な感性を発達させたり、過去に感じたものをじっくり振り返り、美意識を洗練していくなどのテーマに向くでしょう。
引用:完全マスター 西洋占星術
金星が逆行すると、やや耽溺傾向になったりすることもあるのですが、天秤座新月との調和でいい感じにまとまりそうです。
とはいえ、今回の新月は金星逆行も大きなポイントとなりますので、金星のテーマである「恋愛や結婚、パートナーシップ、金銭、美容、好み、趣味」などの見直しや振り返りもするようにしましょう。(逆行は11月16日まで続くので、これから1ヶ月少しかけてゆっくり見直していく感じで大丈夫です。)
恋愛や人間関係、金銭的なこと、表現することなどにおいて、自分自身に対して受け入れられていない部分はどこか、そして否定してしまっている部分があれば、それらを受け入れ、認め、愛を注ぐようにしてください。そして、本来の自分を取り戻すことを意識してみてくださいね。
蠍座での逆行になるため、復縁や再燃など、終わったはずだった関係がまたリスタートしたり、といった可能性もありますが、愛の見直しというのをもっと広義の意味で捉えてもいいかなとも思います。
それは愛からきているのか
かつて自分が深い愛を注いでいた活動や物事に対して意識が向き、情熱が再燃するかもしれません。そして、それが心の声だと感じたならば、活動を復活させるタイミングになるかも。逆に、本物でなかった気持ちの物事には表面的な愛情を注ぎにくい時期なので中途半端な気持ちでやっていたことは手放すことになるかもしれません。
対象が人であれ、物事であれ、大事なことは「それは愛の気持ちからきていることですか」という点に尽きます。
深度の差はあれど、それが愛を起点にしているならば、より深い温かな情感を自分自身の中で感じることができると同時に、周りにも何か伝わるものがあるのではないかと思います。
「好き」を逡巡してもいい
逆行期間は動きが鈍ると言われています。金星の場合だと、自分の好きなものや人に対して色々と探る気持ちが起こったり、これまでやっていた自分の好きな趣味や付き合いやお金の使い方に、これでいいのかなと思い直すことが増える可能性があったり。
そして、人によってはそれが心理的な戸惑い・負担となり、結果として衝動的な言動に向かってしまうこともあるかもしれません。ただ、意識しておきたいことは、大きな視点で自己を眺めるということかなと思います。
自分はなんでこれにハマるんだろう、とか、それが自分にとってどんな喜びをもたらしているんだろう、といった感じで一歩後ろに下がって考えてみるようにしてください。そうすることで今回の金星逆行の振り返り期間、あなたが心惹かれる人やモノに対して心から好きという気持ちが深化するグッドタイミングになるはず。
冥王星の影響 & 蠍座木星期の集大成
今回の天秤座新月では、金星の他に山羊座の冥王星が影響を与えてきます。(月と90度スクエア。緊張を与える配置です…!)
この冥王星は、10月1日に順行に戻ったばかりで、なおかつ蠍座に滞在している木星と調和しています。
冥王星の順行の影響については、先日書いた記事からそのまま引用します。
冥王星逆行期間中(4月23日~10月1日)に、自分の内面に向き合おうとしていたけど自分にとっての真実がわからずモヤモヤしていた人、現状打破がうまくできなかった人、なかなか自分と向き合う勇気がもてなかった人、気持ちのせめぎ合いで何が自分にとって大切なのかいまいちわからなかった人、本当の望みがわからず迷走気味だった人。順行後はみなさん冥王星順行のパワーに後押しされて、魂の深い内面と向き合い、魂の中にある強い思いにたどり着くことができそうです。
自分と向き合った先で発見する埋もれていた強い思いは、もしかしたら、これまであえてスルーしてきたことかもしれません。向き合いたくなかったテーマかもしれません。
でも今のタイミングで冥王星に後押しされて気づきを得たテーマや事柄を、私たちは避けて通ることができません。魂のブレイクスルーは深い感情の中からしか起こすことができないからです。そしてそんな奥深い層の感情や記憶を司るのは冥王星とそのナチュラルサインである蠍座の使命でもあります。
ということで、過去の忘れてしまっていたトラウマとか記憶とかを今の時期ふと思い出したら、それはぜひとも取り組むべき自分自身のテーマの可能性が大です。
はい、ちょっとシリアスですね。でも深く見直していくことで収穫できたものが、この後の人生に大きく響いてきます。
そして現在、木星は蠍座に滞在していますが、蠍座木星期は残り約1ヶ月。つまりこれがどういうことかというと、蠍座の象徴するテーマに関して、この1年の成果・果実を受け取る最後のタイミングだということ。
蠍座の支配星である冥王星が先日順行したこともあり、より冥王星・蠍座のテーマに向けての問いかけが重要視される時期でもあるのではないかと思います。
自己を取り巻くあらゆる側面で、深い部分や隠れていたことへエネルギーが集中する今、自分にとって真実は何なのか、本当に望んでいることは何なのかを自分自身に問い、真摯に答えるようにしてください。
自分の心の声に、魂の声に耳を澄ませてください。良い悪いのジャッジを捨てること、フィルターをなくすこと、精神を澄ますことがとても大事になってくるはずです。
そして、自分の内側を深く覗き込んで見えたものがあったならば、そこから得たアイデアや考えを、実際の行動を何か小さいことでも起こしてみることを強くおすすめします。
そうすることで、自己の源とつながった新しい形で周囲の環境を変容させていくことができるはずです。そして思ってもみなかったところから果実は収穫されて、次の射手座木星期で大きく羽ばたくきっかけになってくれるでしょう。
蠍座、冥王星、木星期に関しては上で引用した記事で詳しく書きましたので、こちらもぜひ併せてお読みください。木星が射手座に移行するまでの残り1ヶ月で何に取り組むべきなのか、というポイントがつかめるかと思います。
10月9日 てんびん座新月でおすすめしたい過ごし方
相手の意見を取り入れる
月が天秤座にあるときは、対人関係で相手に関心を向けることがラッキーアクションとなります。自己主張をするよりも、相手の意見を取り入れて、違う価値観や考えを積極的に受け容れるようにしてみましょう。でも前述したとおり、自分の本心や気持ちをないがしろにはしないように。
相手との調和をはかりながらも、自分自身の軸をキープすること、自分という存在を尊重すること、自分の望みにも寄り添うようにすることを意識してください。
そうすることで、天秤座的なバランス感覚を活かして自分をうまくアップデートすることができるはずです。
人が集まる場へ
対人関係において、洗練された社交的な面が活性化される時期なので、パーティーや社交場に出向くとエネルギーが上昇しそうです。
出会い運に恵まれる星回りではありますが、社交場などにおける人との交流はあっさりめの対応がいいかもしれません。一方で、恋愛、パートナーシップなど対個人における深い関わり合いにおいては金星逆行と蠍座木星期のラストスパートの影響もあって、色々な見直しを迫られる場面に出会うかもです。というより、自ら積極的に見直しをはかったほうがいいです。
とはいえ、社交的になれる時期でもありますし、良い人脈やご縁を得られる機会も増えますので、普段社交が苦手な人こそ積極的に人と関わってみるようにしましょう。
自分の美的感覚を呼び起こす場へ
芸術や美しいモノと相性が良い時期なので、美術館やデザインに優れたアート的空間に足を運ぶと自分の美的感覚を磨くことができそうです。
ただ、天秤座的な「バランスや調和」の傾向に傾きすぎないよう、客観的な鑑識眼ばかりでなく自分が美しいと思うもの、喜びを感じることは何なのか、という視点を忘れないようにしてくださいね。
自分のセンス・感情に素直になって行動してみてください。
金星テーマの見直し
本記事『天秤座の守護星である金星が逆行を開始』の箇所で述べたように、今回の天秤座新月は金星逆行の影響を受けることになります。
天秤座新月の流れでバランス感覚が活性化しているので、金星テーマ「恋愛や結婚、パートナーシップ、金銭、美容、好み、趣味」などについて、主観的になりすぎず公平な価値観で改めて自分の望む方向性を見つめ直す良いタイミングになりそうです。
自分が望む『愛と喜び』はどこにあるのか、そこに向かうために自分はどうあるべきか、じっくりと考えてみましょう。
学びの場へ
今回の新月は9ハウスで起こりますのでカルチャースクール、学校、海外に関係する場所、外国人が集まる場所などで、良き縁に巡り会えるかもです。
月の9ハウスは新しいものを習得するというよりは、これまで馴染みのあった分野にまつわることをさらに広げていくイメージなので、すでに学んでいる分野で新たな要素を加えたり、スキルアップに臨む意味で何か挑戦してみるのが良いですね。
また9ハウスは思想や哲学といった分野も扱います。気になっている思想・哲学の分野の講習会に参加したり、占星術もひとつの”宇宙哲学”ですのでセミナー参加したり、鑑定受けてみたり、といった感じで独学するよりも直接人と関われるような場所に行くことによって天秤座のサポートを受けられそうです。
天秤座新月の願い事を書くときのポイント
願い事は、新月になってから24時間、できれば8時間以内に手書きで書くのが良いとされています。
願い事の数は、多すぎると自分の気が散漫になるので、やっぱり10個程度が良いですね。
書く前には、机の上をきれいにして、空気を入れ替えて浄化して、できればアロマなどを焚いたり、ヒーリングミュージックを聴くなどして、できる限り自分の気持ちが清浄になるよう心がけてみてください。そうすれば深くリラックスして、自分の内面につながりやすくなります。頭で書くのではなく、心で書くように意識しましょう。
てんびん座新月が叶えてくれること
パートナーと公平な関係性を築く
依存関係になっていませんか?お互い信頼しあっていますか? 権力関係ではなく対等な立場でパートナーと共に生きる自分をイメージしながら書きましょう。
センスが良くなること
美容、ファション、アートなど分野に関わらず洗練されたセンスは天秤座の得意分野。自分の美意識・美的感覚に自信をもって行動している姿をイメージしながら書きましょう。
またビジネスを自身で行なっている人は、自社のブランディングが成功し、理想のターゲット層を多く獲得できている様子をイメージして具体的を収益などを書くのもGoodですね。
一つのことに偏らず、広い視野でバランスをとる力
自分の中で、バランスが悪いところはありませんか?小さなことにこだわりすぎていることはありませんか?バランス力は人生に調和をもたらします。自分の生活や気持ちが乱れ気味の人はぜひ内的バランスが整っていることをイメージして望む姿を願い事に書きましょう。
恋愛にしても、自分の中の女性性と男性性の統合を図っていくことは、人間として成長するためには欠かせない作業です。内面的に女性優位になりすぎていないか、逆に男性優位になりすぎていないか、偏りすぎていると感じるときは、反対の要素が強まってバランスが取れている自分を願い事の中に入れることをおすすめします。
誰とでも上手に付き合えるコミュニケーション力
初対面が苦手ですか?自分の殻にこもりがちですか?リラックスして人とコミュニケーションを楽しんでいる自分をイメージしながら書きましょう。
愛するということ
以上、10月9日の天秤座新月について、さまざまな角度から見てきました。
先日の記事にも書きましたが、新月は願い事をするには最も大切なタイミングです。新月のもとでは、周りのパワーがいつもより神秘的になっているため、潜在意識につながりやすいといわれています。つまり自分の奥深いところからくる願いや思いに気づきやすいということですので、どうかどうかリラックスして自分の源とつながったうえで、願い事を書き出してくださいね。
そして、今回の天秤座新月から始まった新たなサイクルのエネルギーで最高の種まきができるよう、他の天体も意識していきたいとこです。
これに関しては前述しましたが、10月6日から金星が逆行したこともあって、『愛』というテーマに意識がいきやすい時期かと思います。「愛」と聞くとついつい相手ありきのことだと考えがちですが、大前提として大事なことは『自分自身をまず愛する』ということだと思います。
よくあるフレーズではありますが、、、やはり自分自身を愛してない人が誰かを心から愛することは難しいのではないかと。自分を尊重できるから他者を尊重できる。
自分という存在を大切にできるから相手も大切にできる。正しく自己愛を育むことは、そのまま他者愛を深めていくことでもありますよね。
愛することは強さであり、技術であり、自分で育んでいくものだということを、一冊の本を読んで強く自分に刻み込んだことをふと思い出しました。10年以上まえのことです。ドイツの哲学者エーリッヒ・フロムが書いた『愛するということ』という本。(同著の『生きるということ』も素晴らしいけど、今の時期は『愛するということ』オシ!)
人間関係・パートナーシップがテーマの天秤座新月で、そして金星が逆行している現在、ぜひ多くの人に読んでいただきたい一冊です!(一応哲学書だけど、とても読みやすいです。)
この機会に自分を愛し、人を愛することについて学び、愛について考えを深めてみてはいかがでしょうか?
では、本日はこのあたりで。